2022年4月28日 / 最終更新日時 : 2022年4月27日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(88)~世阿弥と福澤諭吉(3-6)~ 《6、能楽では、「老人」や「直面で演じる物狂い」の役は、「能を知りつくした演者でなければ、十分に演じることは不可能である」と世阿弥は言っている。また「相手のことを一途に思うといったような、物思いによる物狂いの曲」は、「そ […]
2022年4月27日 / 最終更新日時 : 2022年4月26日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(87)~世阿弥と福澤諭吉(3-5)~ 「観阿弥さんも世阿弥さんもすごいんだね。僕、ことばが分からなくても静かに聞いているよ。」 《5、ドニゼッティ作曲『ランメルモールのルチア』は、スコットランドを舞台としたウォルター・スコットの歴史小説をもとに、政略結婚やか […]
2022年4月26日 / 最終更新日時 : 2022年4月26日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(86)~世阿弥と福澤諭吉(3-4)~ 「日本だけでなくヨーロッパのオペラでも物狂いの役は難しいみたいだね。」 「狂気というのは正常な精神状態ではないからそれを表現するのは至難の技に違いないわ。だって演じている人は正常な人なんですもの。」 「だからオペラでは、 […]
2022年4月25日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(85)~世阿弥と福澤諭吉(3-3)~ 「ソフィアさん謡曲を習っていたんだろう?」 「そうよ。まだ声楽の勉強をする前に、興味本位で友人と一緒に習ったみたいね。謡だから声を出せればいいと思っていたみたいだけれど、先生の真似をするだけのお稽古だし、西洋音楽の発声と […]
2022年4月24日 / 最終更新日時 : 2022年4月23日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(84)~世阿弥と福澤諭吉(3-2)~ 「枯れ木に雪の花が咲いているよ。僕はニャンコだけれど冬景色は大好きなんだ。お外で遊びたくなってしまう。」 「雪が降る景色って幻想的ですものね。ソフィアさんだって朝雪が少しでも積もっていたら、お外に飛び出していたわよ。」 […]
2022年4月23日 / 最終更新日時 : 2022年4月22日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(83)世阿弥と福澤諭吉(3-1) 「きれいな人だ~」 「静御前が白拍子姿で舞を舞っているところよ。諭吉倶楽部の天川貴之さんの写真集に掲載されていた写真なのよ。」 「えっ?まさか本人?」 「そのまさかよ。」 「白拍子というのは男装の美女が舞を舞うのだけれど […]
2022年4月16日 / 最終更新日時 : 2022年4月13日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(82)世阿弥と福澤諭吉(2-5) 「伝統芸能というのは、当然ながら電気なんて無かった時代の芸能よね。声だけでなく動きなんかも僅かな灯りの中で演じるのだから、どうせ観客には分かりっこない、なんて思ったらもうおしまい。だからそれまで、いえそれ以後も芸能に携わ […]
2022年4月15日 / 最終更新日時 : 2022年4月13日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(81)~世阿弥と福澤諭吉(2-4)~ 「お面で顔を隠しても謡う声は身体から出るんだから、若い人と高齢者では違って当然だよね。」 「そう、それに鍛錬を積んだ声と上手の物まねでは一声聞いたらすぐに分かるわ。」 「現代では小さなひそひそ声でも、録音機器の性能がいい […]
2022年4月14日 / 最終更新日時 : 2022年4月14日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(80)~世阿弥と福澤諭吉(2-3)~ 「お能の稽古の心得、うわ~厳しいよ。好色・博打・大酒は絶対ダメ・だって。現代だったら全員破門だ!後継者皆無だ!」 「クーちゃん、興奮しないで!これは昔の本だから・・・」 「そうだよね。テレビから聞こえてくる若い子達の歌は […]
2022年4月13日 / 最終更新日時 : 2022年4月11日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(79)~世阿弥と福澤諭吉(2-2)~ 「ねえねえチルちゃん、内緒にしたら花になるみたいだよ。内緒にしなければ花にはならないらしい。 おかしいよ。お能って観客に見せるものだろう?それを隠さないと花にはならないなんて・・・ 絶対おかしい!」 《2、 […]
2022年4月12日 / 最終更新日時 : 2022年4月11日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(78)~世阿弥と福澤諭吉(2-1)~ 「さあ、これから『風姿花伝』のお話になるみたいだわ。」 「花伝?お能なのにお花の話なの?」 「お能で観客に感動を与えることを“花”に例えて伝えている本なのよ。 ”時分の花”や“まことの花”、“萎れた花”まであるわよ。」 […]
2022年4月5日 / 最終更新日時 : 2022年4月4日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(77)~世阿弥と福澤諭吉(1-5)~ 「僕、日本語が分からない・・・何を言っているのか全くわからないよ。チルちゃんは分かるの?」 「だめだめ、全くダメ。でも“~うせにけり~”、ということばは分かるわよ。聞きなれてしまったから。」 「この言葉がでてくると、やれ […]
2022年4月4日 / 最終更新日時 : 2022年4月4日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(76)~世阿弥と福澤諭吉(1-4)~ 「ねえ、ねえ、チルちゃん。どうしてソフィアさんお能のお話を知っているの?」 「昔、本当に大昔よ。ソフィアさん謡曲をならっていたことがあるのよ。」 「ウウッ、謡曲ってお能のうたとおしゃべりの部分だよね。」 「そう、声を出せ […]
2022年4月3日 / 最終更新日時 : 2022年3月30日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(75)~世阿弥と福澤諭吉(1-3)~ 「これが能舞台よ。」 「初めて見たよ。日本の伝統芸能だって・・・なんとなく分かるね。」 「普通の舞台でこんなお寺か神社みたいな屋根が付いているのは・・・ないよ。」 「ふふふ、クーちゃんだからもしかしてここにお相撲さんが出 […]
2022年4月2日 / 最終更新日時 : 2022年3月26日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(74)~世阿弥と福澤諭吉(1-2)~ 「きれいだね、あれ?お面を付けているよ。」 「お面を付けることでいろいろな役になりきることができるのよ。これは『吉野天人』のお能みたいだわ。」 「何を言っているのか分からないけれど、このお能だったらきれいだから見ていられ […]
2022年4月1日 / 最終更新日時 : 2022年3月26日 SugimotoChieko チルちゃんと僕 ソフィアさんちのチルちゃんと僕(73)~世阿弥と福澤諭吉(1-1) 「今度は日本語ばっかりだ!だけど何か変だよ。」 「そうね、古い日本語は英語やドイツ語より見慣れていないから、訳が分からない人が多いのよ。福澤諭吉先生のご本だって日本語なのに、原書(日本語)を読むだけで“研究”と言ってい […]