有用植物利用と健康(46)~胡瓜(きゅうり)~

有用植物利用と健康(46)~野菜:きゅうり~

キュウリ胡瓜Cucumis sativus L.)は、ウリ科キュウリ属のつる性一年草、およびその果実のことである。野菜の一種として食用にされる

かつては、熟した実も食用とされたが、甘みが薄いためにあまり好まれず、現在では未熟な実を食用とするようになった。インド北部、ヒマラヤ山麓原産。日本では平安時代から栽培され、大正時代以降によく利用されるようになった

(写真左上:雌花、写真右下:雄花)

*名称

和名キュウリの呼称は、漢字で「黄瓜」(きうり)と書かれ、熟した実が黄色くなることに由来する。「胡瓜」の中国音(胡語)「クークワ」が日本人には発音しにくかったため、瓜を日本での読み「ウリ」と発音し、「クーウリ」から「キュウリ」となったものと考えられている。現代の中国植物名は黄瓜(おうか)または、胡瓜(こか)という。漢字表記で使われる胡瓜の「胡」という字は中国から見た西方諸民族を指し、シルクロードを渡って来たことを意味している。その他の外国語表記は、英語名は common cucumber 、フランス語は concombre 、イタリア語は cetriolo である

日本の地方により、別名でカラスウリ、ツバウリともよばれている。

*食材

成長途中のやわらかい未熟果を食用にする。表面は緑色であるが、果肉は白いので淡色野菜に分類される。調理をしなくても、そのまま食べることができる長所や、1回の摂取量が多くとれる特徴から、重用されている野菜のひとつである

生のまま味噌やもろみ、マヨネーズをつけてかじったり、サラダ、寿司(かっぱ巻き)、酢の物、和え物、塩揉みなどで食べたりするほか、かっぱ漬け、奈良漬け、ぬか漬け、わさび漬け、ピクルス、オイキムチなどの漬物の材料として使われる。日本の料理で加熱調理されることは少ないが、中華料理では煮物や炒め物としても利用される。トルコ料理のシャジュク、スペイン料理のガスパチョ、ロシア料理のラッソーリニク、ポーランド料理のズパオグルコヴァなど、キュウリスープとして食することも多い。イギリスのアフタヌーン・ティーにはキュウリサンドイッチが欠かせない。

最近では、キュウリの表面に出るブルーム(白い物質)が、農薬のように見えるとの誤解から見栄えが悪いとして嫌がられ、表面が緑色でつやがあるブルームレスキュウリが多く作られている。しかし、ブルームの無いブルームレスキュウリは通常のキュウリと比べ皮が厚くて日持ちもするが、味や香りはブルームつきキュウリのほうが勝る。ブルームのあるキュウリは歯切れがよく、種子の粒が小さい特徴があり、生食のほか漬物にも向くことや、その食味が見直されている

採れたばかりのキュウリはイボが尖っており、流通の段階でイボが次第にとれてしまうためキュウリの鮮度を見分けるための目安にすることもできる。イボの部分に雑菌などがつきやすくなる恐れがあるため、近年ではイボの無い品種も開発されている

長さ10 – 12 cmほどの実が若いうちに収穫した小型のキュウリを通称「もろきゅう」(「もろみキュウリ」の略称)と言い、主にもろみをつけて生で食べる。さらに未熟で花の付いた物は「花丸キュウリ」と呼び、料理のつまなどに使われる。ただし、地域によって呼び方や規格が異なることがある。品種改良によって苦味を取り除いたキュウリも登場している。

*調理法

キュウリの調理の下ごしらえの際には、表面を滑らかにして色を鮮やかにするため、塩を振ったまな板の上で転がすようにして塩を擦りこむ板摺り(いたずり)と呼ばれる調理法が用いられることも多い。水分が多く、味がなじみにくい食材であることから、和え物やサラダなどにキュウリを使うときは、まな板の上で麺棒などでたたいて表面を粗く割って、断面積を多くして味をなじみやすくする

酢の物、和え物、サラダなどの料理や、炒め物の具材に利用される。品種によっては、肉詰めや煮込み料理にも向いている。

ビタミンCを酸化させる酵素(アスコルビナーゼ)が含まれているため、生で食べるときはその働きを抑制するため酢が有効だといわれている。また、加熱調理することによって、アスコルビナーゼの酵素の活性が抑えられる

*保存

キュウリは水分が多いことから冷やしすぎると傷みやすい。漬物は保存が利く調理法で、オイキムチやピクルスにすると3 – 4日ほど持つ。塩漬けにすれば長期保存も可能で、樽容器に分量の3割ほどの塩で隙間なくキュウリを並べて重しを載せて漬け込み、涼しい場所で保管すれば半年から1年ほど持つ

*栄養素

キュウリは水分が質量の多くを占めるため、「栄養素がほとんどない野菜」と評価されがちであるが、もともと他の野菜も水分量は90%ほどあるため、キュウリだけが特別水分が多いわけではない。淡色野菜の割には、ビタミンC、カリウム、カルシウムなどのミネラル類、皮にはβカロテンを比較的豊富に含んでおり、その他のビタミンやミネラル類も量的には多くないがバランスよく含んでいる。一年中食べることができる野菜であるが、野菜としての旬は夏で、冬場のものよりカロテンやビタミンCなどは多く含有している。キュウリは全体の約95%が水分で構成されており、100グラム (g) あたりの熱量が14 kcal)と非常に低いため、ギネスブックにおいても「Least calorific fruit」の登録名で認定されている

栄養素は比率で炭水化物3.0 gが最も多く、たんぱく質1.0 g、灰分0.5 g、脂質0.1 gと続く。他方、ビタミン、各種ミネラルなどの栄養素においてもビタミンK(100gあたり34µg)や銅(100gあたり0.11mg)、モリブデン(100gあたり4µg)を除けば100gあたりの含有量は一食分の摂取目安量の13 – 110程度と、低い数値に収まっている

しばしば、キュウリを食べると酵素によってビタミンCが破壊されるという記述もみられるが、実際には酵素作用によって還元型ビタミンCから酸化型ビタミンCに変異されるだけである。一方で、酸化型に変わったビタミンCでも体内で還元型に戻るという可逆的性質を持っているため、今日では生理作用も還元型と同等であるとされている。

キュウリを食することでビタミンCが破壊されると言われた理由として、過去にはビタミンCは還元型だけに生理作用があると考えられており、酵素によって酸化型に変化したビタミンCには生理作用はないものと考えられていたことがあげられる。そのため酸化型ビタミンCはビタミンCとしてカウントされておらず、ビタミンC量が減少したように見えたという背景がある。酸化型ビタミンCであっても、ヒトの体内で還元型ビタミンCとほぼ同等の働きをするというのが学術的には正しい評価であり、現在では還元型と酸化型を合わせた総ビタミンC量を記述することが一般的である。

かつて、キュウリはデザイナーフーズ計画のピラミッドで3群に属していた。3群の中でも、ハッカ、オレガノ、タイム、アサツキと共に3群の中位で、癌予防効果のある食材であると位置づけられていた

ダイエット向きな食材として、特に食事の最初に摂るよう推奨する本もある。水分が多く低カロリーな割には食べ応えがあるため早く満腹感が得やすいことや、キュウリに含まれる酵素ホスホリパーゼに脂肪分解作用があることが理由に挙げられている

*薬効

ウリ科植物がもつ独特の苦味成分ククルビタシンを含み、茎葉を飲食すれば吐き気を起こすので吐剤として用いられている。ただし、現在は品種改良が行われた結果、果実に苦味はないが、かつては果実にも苦味があった

果実に含まれるカリウム、イソクエルシトリンには利尿作用があり、体内に蓄積されたナトリウムの排泄を促して、血圧上昇を抑制する効果が期待されている

9月ころに茎葉を刈り取って細かく刻み、または果実を輪切りにして日干ししたものを生薬とし、果実を黄瓜(おうか)、葉を黄瓜葉(おうかよう)、茎は黄瓜藤(おうかとう)、全体としては胡瓜(こか)と称して薬用にする

東洋医学では利尿効果があり、身体の熱をとって暑気あたりを改善するなど、珍重されてきた

民間療法では、熱を吸収する性質があり、身体のほてり解消に役立つとされている

食あたりのときに乾燥した茎葉1日量10グラムを水600 ccで半量になるまでとろ火で煮詰めた煎じ液(水性エキス)を飲用すると、催吐剤として作用して胃の内容物を吐き出させて楽にする。べとつきがある下痢には、同様に茎葉5グラムを煎じて服用する。患部に熱があるむくみや、のどの痛みがある時は、乾燥させた胡瓜10グラムを1日量として、水600 ccで煎じた汁を食間3回に分けて服用すると、利尿作用によりむくみ軽減に役立つといわれている

ただし、患部が冷えている人への服用は使用禁忌とされている

また、冷やした生の果実を薄く輪切りにしたものを、軽いやけどの患部に貼って、たびたび張り替えて冷湿布として利用する方法や、暑気あたりに足の裏に貼っておくとよいともいわれている

《参考:Wikipedia》

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《以下は、「有用植物利用法:スイカ」の項より抜粋》

*スイカはシトルリンやアルギニン、カリウムを含みます。この3つの栄養で期待されている効能は利尿作用です。

アミノ酸の一種であるシトルリンは、スイカから発見された成分で、メロンやきゅうりなどウリ科の植物に多い栄養です。

シトルリンやアルギンには腎臓の働きをサポート、水分代謝を促進してくれます。そして、尿を出やすくするとともに老廃物も排出する効能があります。

また、スイカの効能は、ナトリウムを排出するカリウム、シトルリンとアルギニンとの相乗効果によって、むくみの解消や膀胱炎、腎炎の予防に効果的です。

シトルリンは果肉よりも、皮の白い部分に多く存在する栄養成分です。

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*シトルリン&カリウムのW効果 – 効能は血行促進

シトルリンは、血管を広げ末端の毛細血管まで血流を良くしてくれます。これは、シトルリンが血管を拡張する作用のある一酸化窒素を増やす働きがあるためです。

そのため、夏でも冷え性に悩む方や、クーラーでカラダが冷えてツライという方にスイカはおすすめです。

また、シトルリンには血圧を下げる効能も注目されています。カリウムにも血圧の上昇を抑える作用があるため、シトルリンとカリウムのW効果で高血圧を予防します。

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~ソフィア~

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