杉本27 )「関西合同三田会奈良大会エクスカーション」参加報告・25号

 ~倶楽部便り:会員の近況報告より~

          杉本知瑛子(12/10)

〔2017年11月25日「関西合同三田会奈良大会」エクスカーションと前夜祭、参加報告〕

11月20日台湾三田会顧問の白石様に他の方の分と共に、サンサム(山参)の培養根乾燥品をお持ち頂いた時には、少し風邪気味で足腰の調子も悪かったのですが、私の生誕の地大和への再訪をと無理を承知で、10月末に白石様から送って頂いたサンサムと20日に改めて頂いたサンサムの効能を頼りに、25日の「関西合同三田会奈良大会:エクスカーション飛鳥路巡りと前夜祭」に参加しました。

いくらサンサムでも20日からの4日間で全快は無理、と思いながらも何とか橿原にたどり着き、最初のキトラ古墳四神の館へ行きました。そこから古墳を展望できる小高い丘への移動には参加せず、館内の見学をゆっくりしていましたので、一人で迷ってはいけないと、奈良三田会の北副会長様と案内の女性の方、ガイドさん?が最後尾の私の近くにいてくださっていたお陰で、安心して広い館内の見学ができました。

次の橘寺では身体の支えとして持っていたゴロゴロ動くウオーキングバッグを、動かしにくい大きな石畳とじゃり道で何度も持ち上げては下ろしの繰り返しで、四苦八苦していたのを見ておられたのか、奈良三田会の幹事と思しき若い男性が荷物持ちを申し出てくださいました。私はそれを支えにして普通に歩いていましたので、「これはステッキ代わりなので大丈夫です」と、いつもより重くして安定させてあるバッグを転がしながら歩いていますと、今度はお寺への相当急な坂道です。「ここはそれでは無理でしょ」と先ほど声をかけてくださった方がそのバッグを持たれ、その代わりにご自分の腕を支えにするよう言って下さいました。紳士がご夫人に腕を貸すのとは訳が違います。相当急な坂道を重い荷物(バッグ)を右手で抱え、左の腕で重い婦人の腕を支えて上ってくださるのです。

いくらなんでも申し訳ない、と思いながらもそこからバスに戻るのも・・・。

さすがは慶應!幹事さんまで心憎い気の配り方!と感謝しながらお寺の門内へ。

門内でも砂利道は歩きにくく、重い荷物は持って頂いたまま。もう自然にご好意に甘えたまま、私はあちこち自由に見学。小高い丘の上に建つ聖林寺では、堂内の長い階段に「大丈夫ですか?」との心配まで。「手すりがあるので大丈夫です」とステッキと手すりで難なく上に到着。もちろん、重い荷物は堂内を含め申し訳ないと思いながらも、全行程、若い幹事さんに持って頂いたまま。歩けないお寺等はバス内で待機覚悟のエクスカーション参加でしたが、この幹事さんのお陰で全てのお寺と仏様を拝見することが出来ました。暮れなずむ堂内から見渡す遠景は素晴らしく、山影の遠くに見える三輪のお山に感動を覚え、国宝十一面観音像の穏やかな御心に包まれた気がしてきます。

御仏のお心のような、人々のおもいやりとやさしさに大きな感謝の念と感動が溢れてきます。

日本人の心のふるさと、大和の地に降り立つと人はかくもやさしくなれるのでしょうか。

人のやさしさを素直に受け入れる穏やかな自分の心にも驚きながら、これが日本人の心の故郷という地なのであろう、と思わずにはいられない半日でした。

橿原ロイヤルホテルでの前夜際も、畝傍高校吹奏楽の心から楽しんで演奏しているのが伝わってくる、団員達の絶える事のない微笑みと軽妙な劇団「時空」の出前公演「大化の改新」のコミカルな棒読みのようなおもしろさも、疲れた身体には心地いいものでした。ホテルのフランス料理もすばらしいものでしたが、テーブルに出されたお酒類はどれも特別なお酒のようで、隣にいる方が「これは~さんが造った特別な大吟醸酒、これはオレンジと~で甘いけれど酔いますよ」には提供されているお酒にも感謝の念が湧いてきます。

乾杯の最初のシャンパンでほろ酔いとなり、甘くおいしいオレンジリキュール少量でもう桜色。

すばらしい香りの大吟醸酒は何度も匂いを楽しんではその都度少しだけ頂く・・・お酒に弱いのが少し残念。

エクスカーションと前夜祭でもこれだけのおもてなしに、奈良三田会の方々の心意気が伝わってきます。

奈良はお寺以外には何も無い、とばかりに今回はエクスカーションにつられ初めての参加でしたが、これからは何歳になっても参加したいと思ってしまいます。

最後に重い荷物を持って全行程を回ってくださった若い幹事の方にもお礼をと思い、北副会長様にお名前を尋ねると「奈良の人間ではなく、大学の方ですよ」と言われ探してくださいました。

「大変お世話になりました。塾員でメール発行している会報をお送りしたいので、よろしければお名刺を頂けませんでしょうか?」・・・と・・・頂いたお名刺を見てびっくり!慶應塾員センターの北村課長様との記載が。

(知らぬこととはいえ重労働をさせて申し訳ありませんでした、と内心平謝り)。

これだけ歩き回ったのに、御仏の慈悲か、北村課長様の筋トレのお陰か、台湾の白石様から頂いたサンサムの凄い効能のお陰か、予想に反していまだ身体に異常は起こりません。筋肉痛も皆無でした。こんなに歩いたのにと???の日々を過ごせました。

夕陽の刈田の中に静かに佇む入鹿の首塚、そして静寂な山々の中に建つ由緒あるお寺とそこに鎮座されている慈悲深い御仏ときれいな紅葉。

日本人の心の故郷、大和・奈良でこのような物心両面での暖かいおもてなしに、これをどのようにしてお返ししようか、御仏の慈悲のもと少しは自然に素直になれたろうか、この心をこれからもずっと忘れずに、と願った感謝と感動の一日でした。

(翌年1月10日大阪慶應倶楽部主催の「福澤先生誕生記念祝賀会」にご出席されておられた北村課長様は、“慶應塾員センターのトップ、北村塾員センター長様”とのご紹介がありました。)

「知識交換世務諮詢」・・・福澤先生の交詢社構想を現代に受け継ぐ三田会、今回「関西合同三田会奈良大会」に於いて、それが全ての塾員の精神・身体の一部となっていることへの実感に、11月25日は新たな感銘を受けた私の記念日となりました。“皆様、本当に有難うございました!”

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