ソフィアさんちのチルちゃんと僕(96)~交詢社とシューベルティアーデ(1-3)
「あら、珍しいお写真ね。」
「第1回目の諭吉倶楽部会報執筆担当会員懇親会の写真だよ。」
「まあ、どこから探し出してきたの?叱られてもしらないわよ。」
「叱られたらさっと隠してしまえばいいんだよ。みんないい人だから大丈夫だよ。見つかってもきっと“クーちゃんいい子いい子”してくれるさ。」
「ふう~・・・さすが・・・ではお話、始めますよ・・・」
「OK!]
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《3、こうして見ていくと、慶応義塾とは近世日本(江戸)から近代(明治)という大きな時代の変化の中で、文明を新たに造り出すという課題と「独立自尊⇒国家独立」に象徴される近代人と近代国家への脱皮を目的とした人作りのための結社であったと考えるのが妥当であろう。
当然、交詢社構想もこの大きな目的の延長線上にあったはずである。
社是「知識交換世務諮詢」を見てみよう。知識交換はともかく、世務諮詢とはいったい何か?
「その繁多なること名伏に堪へず。v5z之を世務という」(「交詢社設立之大意」)
「此間違の頂上に達したるものは、国法に訴るのほか路なきが如くなれども、或は亦、相談諮詢の方便を以って、事の緒に就くものも少なからず。本社もとより代言の事を為すに非ず。唯人事の平穏に緒に就く可きものをして緒に就かしめんと欲するのみ」(『同』)
「茫々たる宇宙、無数の人、互いにこれを知らず、互いにこれを他人視して独歩孤立するは、最も淋しき事なり」(『同』)》