ソフィアさんちのチルちゃんと僕(70)~天才と凡人(6-5)

ャ~オ、カカカ・・チルちゃん、チルちゃん・・カカカ」

「どうしたの?」

「カ・カ・カイジュウダ~」「ヒ・ヒ・ヒヲフイテ・・・」

「クーちゃん、落ち着いて、どうしたの?」

「あれ!あれ!大きな怪獣が火を噴いているよ~」

「ん?・・・あれは怪獣ではなくて大きな岩よ。お月様が登ってきているだけよ。」

「え?・・・本当だ、あ~びっくりした。ふう~」

「和歌山の鬼が城というところの海岸よ。夜だから凄みがあるわね。」

「何も知らなかったらきっと怪獣が火を噴いていると思うよ。それに波の音まで怪獣の声に聞こえてしまうんだ。」

「知らないということは、こんなものなんだね。だから知っている人から教えてもらったり、本やネットで調べたりして確認しなければいけないんだ。でないと勘違い怪獣がいっぱいで・・」

「怖くてお外で遊べないわね。」

「うん。」

《5、* 福澤先生と中川先生の重要な共通点として「洋行」と「外国語の習得」が挙げられる。

江戸時代から明治にかけて英語のできる人間は殆どいなかった。貧しい下級武士の福澤先生が三度も洋行して世界の文明を見聞できたのは、英語に着目し習得されたゆえであった。~「天才と凡人(5)」より~

*中川先生が28才でドイツとイタリアに行かれることができたのは、近衛家と親戚付き合いをしておられたご両親のお陰であるが、第二次世界大戦中に召集将校(最初は少尉)でありながら、いきなり南京総司令部参謀部付幕僚兼報道部の将校(支那派遣軍総司令部参謀付幕僚及び上海陸軍報道部スポークスマン)として上海での日独伊外交を遂行されたのは、“英語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語、中国語が出来、かつ外国に滞在した経験がある者”という理由によるものであった。~「天才と凡人(5)」より~

*お若くして亡くなられたが、生前“天才と言われる方の頭脳の構造はどうなっているのですか”と伺ったことがある。お偉い先生にとんでもない質問をしてしまったものであるが、先生は丁寧にお答えくださった。(故三浦和男教授への質問:哲学者・元慶應理事・元通信教育部長)

「僕は天才なんかじゃないよ。確かに語学では20ヶ国語近く話せるし論文程度なら全ての言語で読める。しかしそれは誰でもやればできることだ。例えば英語が完全にできていれば、ヨーロッパ圏の言葉はスペイン語でもフランス語でもイタリア語でも、一日二時間くらいの勉強で一ヶ月もあればマスターできる。

それは特殊な能力ではなく、他国の言語を日本の方言のような感覚で捉えて勉強すればいいんだ。

全てを全く別の言語として勉強すれば恐ろしいくらいの時間と労力がいる。英語や日本語と文法や文字の異なるロシア語や中国語、サンスクリット語、等は僕でも2ヶ月位はかかったよ。」とのご説明であった。「1ヶ国語が1~2ヶ月でマスターならそれはまさしく天才です!」と驚くと「違う!

やり方だ!」とたしなめられた。》

 

写真:「鬼が城 月を咥える」(「熊野エクスプレス」より)

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