ソフィアさんちのチルちゃんと僕(68)~天才と凡人(6-3)
「あっ!アサギマダラちゃんもお花の蜜を吸いながら聞いているよ。」
「きれいな蝶ね」
「日本昆虫学会による国蝶選定のとき、ナミアゲハやアオスジアゲハ等と共に候補に選ばれたんだけど、結局はオオムラサキちゃんが選ばれたんだ。」
「クーちゃん、それもお友達のおじさんに教えてもらったの?」「もちろん!」
《3、*慶應同窓会組織三田会の存在とその凄さである。その三田会の存在感・凄さは、福澤諭吉の三大事業(慶応義塾、時事新報、交詢社)である交詢社構想を引き継ぐ組織となっていることから生じていると考えられるのであるが、その交詢社構想を知る上で社是「知識交換世務諮詢」を再度(会報第10号“杉本:「交詢社」と「シューベルティアーデ」参照)考えてみようと思う。
そこに書かれている「知識交換」はともかく、「世務諮詢」とは何であったか?
~「天才と凡人(3)」より~
*慶応義塾とは近世日本(江戸)から近代(明治)という大きな時代の変化の中で、文明を新たに造り出すという課題と「独立自尊⇒国家独立」に象徴される近代人と近代国家への脱皮を目的とした人作りのための結社であったと考えるのが妥当であるが、当然、交詢社構想もこの大きな目的の延長線上にあったはずである。しかし、現在存在する交詢社は単なる紳士の社交クラブと化し、その精神は慶応義塾同窓会組織(三田会組織)の精神として中川先生の言われる「凄さ」となっているのである。
独歩孤立でご苦労された中川先生の必死のお言葉が「三田会」の必要性であったとは。
~〔天才と凡人(3)」より~》
写真:宮川直遠氏撮影「アサギマダラ」(「ハイム蝶百科図鑑」より)