ソフィアさんちのチルちゃんと僕(61)~天才と凡人(5-1)~
「わ~い!春が来たよ~」
「クーちゃん、どこに行っていたの?探していたのに・・・」
「チルちゃん!桜を見に行こうよ。じっとしていられないよ。」
「このメモを読み終わったらね。さあ、もう少しだから頑張って聞いて頂戴ね。」
「うん、僕、いい子だから頑張って聞くよ。終ったらお花見だ!」
《「天才と凡人~中川牧三と福澤諭吉~(5-1)」
杉本 知瑛子(H.9、文・美 卒)
1、「天才とは天性の才能である。」(広辞苑より)
結果だけを見て、凡人には想像も出来ないことを成し遂げる人間を私達は単純に天才と呼んでしまう。拙文初回(1)の冒頭に述べた言葉である。
「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」
天才についてのエジソンの有名な言葉であるが、ここで言われている努力とは何だろうか?
可能な限りの知識や技術の習得?・・・知りえる限りの知識や情報を駆使しての研究?
フィギュアスケートの羽生結弦さんは誰もが認める現代スケート界の王者である。
その演技は超絶な技巧を駆使したものでありながら“空から天使が舞い降りてきた”かのような優雅さで、それは神の領域、異次元の演技と賞されている。
(2015年NHK杯演技やグランプリファイナルでの演技に対して)
しかし、そこでは誰からも天才と言う賛辞は一度も聞かれなかった。》
写真:「白石常介文芸集」より「桜」