ソフィアさんちのチルちゃんと僕(44)~天才と凡人~(1)-6
《~天才と凡人~(1)-6》
《6、私の、先生への何故?何故?との炸裂は当然である。一般人にはありえない事が起こっているのであるから是非に知りたいところである。
「近衛さんは多少作曲家として名を知られていた。それ以上に日本の“プリンス”としてどんな貴族とも有名人とも面会が可能だったのだよ。フルトヴェングラーもアジアのプリンスに気を許したのだろう。そうとしか考えられない」先生のお答えであった。
中川先生は近衛秀麿氏を後見人としてヨーロッパに音楽留学(最初はヴァイオリン留学←京都で同志社のオーケストラを創設しバイオリン演奏と組織運営を兼ねていた)されるために近衛氏とご同道されていたのである。
貧乏学生の福澤先生と日本のプリンス(新憲法下では廃止の制度)としての近衛氏と中川先生。
その社会的地位は天地の差にも等しいが、学問研究への情熱的な行動は全く同じといえるであろう。》
「3人とも知識には貪欲だったんだね。僕ならそんなしんどいこといくらたくさんおやつをあげると言われても、お断りだ!」