ソフィアさんちのチルちゃんと僕(34)~学問をするということ②~

「また、分からないことを言い出した!学校でする勉強だけが学問ではない、だって」

「そうよ、暮らしや仕事に役立つ実践的な知恵、つまり実学というものが重要だ、と言っているみたいね。」

「それにソフィアさん、慶應大学の通信課程が“福澤精神の象徴”だと言ってるみたいだよ・・・」

       《「学問をするということ② 」

           ~活用亡き学問は無学に等し『学問のすすめ』12編より

世帯も学問なり、帳合ひも学問なり、時勢を察するもまた学問なり。なんぞ必ずしも和漢洋の

 書を読むのみをもって学問といふの理あらんや。              (第2編)

(実生活も学問であって、実際の経済も学問、現実の世の中の流れを察知するのも学問である。和漢洋の本を読むだけで学問ということはできない)『現代語訳 学問のすすめ』斉藤 孝著より

福澤がすすめたのは、人々の暮らしや仕事に役立つ実践的な知恵、いわゆる「実学」である。

ここまでは誰でも知っていることである。

慶応には普通一般の学生が在籍する通学課程に対し、通信教育課程在籍という学生が存在する。

通信教育課程の入学許可は書類選考のみだから、宣伝なしでも学生数は凄まじく多いらしい。

しかし、入学は容易でも卒業は極めて困難である(学士入学者の多い現在でも、卒業に至る割合は入学者の3~4%であるという)この慶応義塾の通信課程こそが、敗戦後の混乱期の昭和23年に、福澤諭吉創業の精神に則り、全ての人に開かれた大学教育の場として創設された“福澤精神の象徴”なのではないかと私は考える。(昭和25年に新制大学通信教育部としての認可を受けている)

「慶應大学って、超有名なエリートばかりが行く学校だろう。そこに入学試験のない通信課程があるの???」

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