ソフィアさんちのチルちゃんと僕(1) ~僕たちのご紹介~
僕は黒猫クーちゃんです。隣にいる貫禄ネコ様はこの家のボス猫チルちゃんです。
ボスなので、いつもソフィアさんのそばから離れません。ソフィアさんが食事をする時も、ピアノを弾いている時ももちろん歌を歌っている時も、絶対離れません。
僕達はソフィアさんが歌いだすとお部屋から逃げるのですが、チルちゃんは逃げずにソフィアさんの隣の椅子の上で嬉しそうに眠るのです。それで曲が終るころになると大きな伸びをして体勢をを整え、曲の終焉に備えます。曲が終わるや否やナ~ゴと甘え抱っこを待ちます。ソフィアさんは曲が終るたび、チルちゃんを抱き上げて「チルチルコチル かわいいコチル」といって・・・僕達見てはいられません。
なので、チルちゃんはソフィアさんの歌う曲は全部知っているし、読んだ本も全部知っているようなのです。僕もチルちゃんも今は天国で楽しく遊んでいます。だって僕達がソフィアさんのお家にいたのは、何十年も前なんだもの。
チルちゃんは天使になって今でもソフィアさんのそばにいるようなんだけれど、ソフィアさんは知らないみたいだよ。それでこれからはソフィアさんの「歌を、歌うのではなく文章にする」という、なんともやっかいそうな作業を手伝うらしいんだ。僕も頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。