有用植物利用と健康(7)~ノビル~
有用植物利用と健康(7)~ノビル(野蒜)~
名前 | ノビル(野蒜)、サシビル(秋田) | |
分類 | ヒガンバナ科ネギ属 | |
収穫期 | 春(全草)、夏~秋(麟茎) | |
栄養素 | ビタミンやミネラルなどの栄養を豊富に含む。
アリシンと呼ばれる疲労回復や体力増強に効果がある特別な栄養を多く含む。 |
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名前の由来 | ①野にある蒜(にんにく)というので、ノビル(和名)というが、これは古代日本でも栽培され、食用とされたものである。
『古事記』の応神天皇の条~「野蒜摘みに蒜摘みに」~とある。 ②麟茎をかむとヒリヒリと口の中を刺激するので、ヒルの名が自然に出来た。 |
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生育地 | 野原や河原などに自生 | |
花 色 | 白・正常な花は少ししか咲かずむかごとなって繁殖する。 | |
利用法 | ぬた・雑炊・炒め物・鱗茎は生のままでも可。 | |
効能 | ノビル(野蒜)の栄養と効能
のびる(野蒜)やニンニクなど根茎を食用とする臭いの強い(ネギ属の)植物を総称して蒜(ひる)と呼びます。野原や河原などに自生し、地上に伸びた茎や葉、球根を食用とします。 天ぷらにしたり、球根の部分は生のまま味噌をつけて食べ、茎の部分もニラやネギのようにしていただきます。 仏教では、ノビル、ニンニク、ニラ、ネギ、ラッキョウなどの五葷(ごくん)と呼ばれる臭いの強い野菜を食べることはさけられています。葷(くん)とはネギ属の古名です。 のびる(野蒜)は、糖質の代謝を助けエネルギーをつくり出し疲労回復に役立つビタミンB1や細胞の新陳代謝を促進し、皮ふや粘膜の機能維持や成長に役立つビタミンB2そして、皮ふや粘膜の健康維持をサポートしたり、脳神経を正常に働かせるのに役立つナイアシンや動脈硬化を予防しストレスをやわらげ、皮ふや粘膜の健康維持に役立つパントテン酸、貧血を予防し、細胞の生まれ変わりや、新しい赤血球をつくり出すために欠かせないビタミンである葉酸を含みます。 さらに、抗酸化ビタミンであるビタミンC、ビタミンEを含みますので活性酸素の発生や酸化力を抑え、動脈硬化、皮膚や血管の老化を防ぎ、免疫力を高めてくれます。また、骨や歯を構成するのに必要なミネラルであるカルシウムやリン、マグネシウムなどを含みます。カリウムも多く含まれますので疲労回復や利尿作用、高血圧の予防に役立ちます。 ノビル(野蒜)は機能性のある栄養としてカロテノイドの一種のβ-カロテンを豊富に含みますので強力な抗酸化作用を期待できます。 ソフィア |