ソフィアさんちのチルちゃんと僕(4)~雑談とは③~

「あっ! また友達が来た!」
「こんどはミヤマカラスちゃんね。では、続きを読んでいくわよ。」

《(故)中川牧三先生(日本イタリア協会会長)のところでは、オペラばかりのレッスンだから移調演奏することはなかったし、歌曲での移調演奏でも何も問題は生じません。それで、きっと東京まで行くのに疲れて体が響かないのだと、自分の技量不足と考えていました。

そんな話も雑談の中で武井先生に話していたのです。

「ブリーゲン先生(音楽学者)のお弟子さんが卒論で古典音律について書いていましたけれど、(ソフィア)さんのお役に立つのではないですか。」ある日そう言われ、ご自分が卒論指導をされた学生の参考文献の話をして下さいました。

それが『ゼロ・ビートの再発見』(平島達司著)という貴重な本だったのです。

ブリーゲン先生と平島先生はご友人だったので、そういう書物の情報が武井先生の手に入ったのです。その、ピアノレッスンとは関係のない情報をいち早く私に話して下さったのは、普段の雑談の賜物であると思っています。

その書物により、長い間かかえていた問題点が、次々と解明されていきました。》

「すごい、すごい、ソフィアさんうれしかっただろうなあ」

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