想い出の花《ポットマリーゴールドとキンセンカとカレンデュラ》

 ポットマリーゴールド・キンセンカ・カレンデュラ

 ポットマリーゴールドとキンセンカとカレンデュラは全く紛らわしい。読む本によっては同じような写真であるのに、カレンデュラだったりキンセンカだったり。

その上、ポットマリーゴールドとマリーゴールドというのもあり、これまた紛らわしい。

ウェブ検索が一般的でなかった時代・・・植物図鑑でしか花の名前を確認できなかった時代・・・凄~い大昔、ハーブに嵌って本から得た知識で花酒やハーブティを造って楽しんでいた時代・・・?。

ハーブは今のように植木屋さんで簡単に手に入るものではなく、花木類の展覧会や大きな植木市の片隅にミント類やカモミール・レモンバームなどハーブティが簡単に作れるものが販売されていただけだった。だが、ハーブの本や野草・薬草などの本は手に入るのでそれを読んで、家にあるハーブでいろいろな実験を試みるのが楽しみとなっていた。

その頃、マリーゴールドとポットマリーゴールドの違いを知らず(本の写真でもよく分からなかった)、カレンデュラ(ハーブの本に出ていた名前)を植えたくて調べたつもりが、カレンデュラ=ポットマリーゴールドをポットマリーゴールド=マリーゴールドと勘違いして、近所の植木屋さんで買った沢山のマリーゴールドを大きなプランター一杯に植えた、トンチンカンな想い出は、きっと死ぬまで忘れないでしょう。

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キンセンカ(金盞花、学名:Calendula officinalis)は、キク科の植物。

別名はカレンデュラポットマリーゴールド。 最盛期は3月~6月、朝方に開花する一日花。

* 一般にマリーゴールドと呼ばれる植物は、Tagetes属のアフリカン・マリーゴールド(Tagetes erecta、和名:センジュギク)、フレンチ・マリーゴールド(Tagetes patula、和名:コウオウソウ)などであるが、キンセンカはこれらとはまったく別属の植物である。Tagetes属の植物は春蒔きで、食用には適さない

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葉は長さ5〜18センチメートルの単葉、しばしば荒い毛が生えている。花径10cmほどでオレンジ色や黄色の花を咲かせる。花容は一重、八重、また中心に黒のスポットのあるものと多彩。

*日本では観賞用として花壇などに植えられるが、ヨーロッパでは原種はハーブの1つに数えられ、エディブル・フラワー(食用花)である。キンセンカの軟膏は火傷からにきびまで幅広い皮膚のトラブルの治療薬になると考えられている。 「貧乏人のサフラン」、「エジプトサフラン」と呼ばれるように、花弁がサフランの代用品として利用されることが多い

*チョウ目の幼虫(ヨトウガ、キシタバ、ヤガのような)の餌として用いられる。

*キンセンカが作られたことを示すといわれる神話は、クリュティエとヘーリオスの物語であるが、通常この物語はヒマワリかヘリオトロープを指すとされる事が多い。だが、ヒマワリはアメリカ大陸の原産であり、神話の時代にはギリシャでは知られていなかった。

*中世の頃はキンセンカを眺めているだけで視力が強化されると考えられていた。

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種まきは秋か早春にするが、寒冷地以外は秋まきが普通である。18-25℃の気温下では種まき後5日ほどで発芽する。土は選ばないが酸性土壌では育ちが悪く、弱アルカリ性の土壌を好む。また日当たりを好む。茎は直立性で20cmから1mの高さ。よく分枝するので、切り戻してそれを促す。開花期間は春先から初夏である。栽培は容易であるが、うどんこ病、アブラムシが発生する。

*花屋さんで売っている花で、花酒(化粧水等)やハーブティーなどは作らないこと。植木屋さんで買った苗を育てて利用する場合は、必ず自宅のプランター(農薬や化学肥料の混入していない土)で、農薬や化学肥料の影響がないか確認して栽培しないと、その草花の薬効は期待できません。キンセンカの花びらで作った化粧水は、夏・冬ともに素晴らしい効果を期待できます。1つの花で沢山の花びらを採取できるので、カモミールよりもずっと作りやすくお勧めです。

 

写真は「ポットマリーゴールド(カレンデュラ・キンセンカ)」と勘違いをした「マリーゴールド」です。

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*参考:クリュティエーとヘーリオスの神話(Wikipedia より)

常に空にあって地上のすべてを見ているため、アプロディーテーのアレースとの浮気をヘーパイストスに密告したのも、ハーデースがペルセポネーを誘拐した際にゼウスが加担したことをデーメーテールに教えたのもヘーリオスとヘカテーである。

ヘーリオスはアプロディーテー女神とアレース神の不義をいち早く見つけ、女神の夫ヘーパイストスに言いつけた。アプロディーテーはこの仕打ちを許すことができず、ペルシア王オルカモスの娘である美女レウコトエーにヘーリオスの目を釘付けにさせ、熱愛関係にいざなう。

ヘーリオスの寵愛を受けていたニュムペーのクリュティエーはこれを見過ごせず、厳格なオルカモスにレウコトエーが男と密通している旨を告げ、父王の手で彼女を裁かせる。ヘーリオスはその罪により生き埋めにされたレウコトエーの死体にネクタールを降り注ぎ、彼女の姿を乳香の木に変え、天界へと連れてゆく。一方、クリュティエーはヘーリオスからもはや振り向いてはもらえず、太陽を見ながら悲しみ泣き暮らすうちに死んでしまう。そして彼女は一輪の花になり、いつも愛しい人の方を向いているのである。

ソフィア   +282

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