倶楽部便り:会員の近況報告・・・35号

*倶楽部便り    〔会員の近況報告〕
2020、08、30

塩野 秀作(76、商卒、大阪慶應倶楽部副会長)

新型コロナウイルス感染拡大が続いていますので、夜の会食や平日土日の会合もほとんどなくなりましたので、時間的な余裕が生じて最近は3密を避けて山歩きに出掛けています。私は以前に大病を患い、両足首の関節に不自由さが後遺症として残っていますが、やはり動かさないとリハビリにならないので、山を歩くことで少しずつ修復が進むのではないかと思いますし、健常者の方と比べると歩行は少し遅いですが、やらないよりはやる方が良いと思ってやっています。以下に山歩きの記録を記します。
6月 7日(日)7:00野崎駅~野崎観音~七曲り~飯盛城址~飯盛山~展望台~御机神社~
四條畷神社9:49~四條畷駅10:20      3時間20分 17,076歩
6月13日(土)7:00京阪河内森駅~傍示~旗振山~駐車場~交野山~源氏の滝~機物神社
~JR津田駅11:30             4時間30分 19,710歩
6月20日(土)7:10近鉄生駒駅~宝山寺~生駒山上駅~暗峠~枚岡公園~新石切駅11:40
4時間20分 20,556歩
6月27日(土)6:50近鉄信貴山下駅~千本桜並木入口~朝護孫子寺~信貴山城址
~空鉢護法堂~平群駅10:10          3時間20分 18,476歩
6月28日(日)7:00阪急六甲駅~六甲ケーブル下駅~山上駅~記念碑台~六甲阪神稲荷大神
~シュラインロード~神鉄六甲駅10:45  3時間45分 17,894歩
7月 4日(土)8:20神鉄鈴蘭台駅~石井ダム分岐~石井ダム~菊水山登り口~菊水山
~石井ダム分岐~鈴蘭台駅11:21        3時間1分  15,775歩
7月11日(土)7:07 JR生瀬駅~廃線跡入口~北山第一トンネル~北山第二トンネル
~横溝尾トンネル~鉄橋~長尾第一トンネル~長尾第二トンネル
~長尾第三トンネル~JR武田尾駅10:11    3時間4分  15,805歩
7月18日 (土) 7:22箕谷~柏尾台~稚子ケ墓山~箕谷11:45   4時間23分  21,503歩
7月23日(木)7:35ときわ台駅~旧山下道入口~参道合流~林道出合~高代寺山~高代寺
~吉川城跡~吉川八幡神社~妙見口駅11:25   3時間50分  18,081歩
7月26日 (日) 7:13妙見口駅~上杉尾根コース入口~八町茶屋跡~山上駐車場
~能勢妙見山開運殿~妙見山~大堂越~妙見ケーブル黒川駅~妙見口駅11:18
4時間5分  19,480歩
8月 1日(土)6:40阪急中山観音駅~中山寺~中山最高峰~中山寺奥之院
~清荒神駅11:28            4時間48分  20,966歩
8月 8日(土)6:15箕面駅~箕面山・天上ヶ岳~箕面駅11:45 5時間30分 26,026歩
8月10日(月)6:48 JR新三田駅~福島大池~周遊道出合~頂上広場~わんぱく砦
~有馬富士山頂374m~福島大池~新三田駅9:48  3時間 16,706歩
8月13日(木)6:30新神戸駅~布引雄滝~展望所~五本松堰堤~布引貯水池
~市ケ原~布袋谷出合~再度公園~大龍寺~猩々池~諏訪神社10:08
~阪急三宮駅   6:30~10:50     4時間20分 22,991歩
8月15日(土)6:25阪急六甲駅~六甲学院~長峰山~杣谷峠~掬星台~摩耶山史跡公園
~青谷道~王子公園駅   6:35~12:40   6時間5分 25,366歩
8月22日(土)計画中 6:50 JR比叡山坂本駅~本坂入口~亀堂~延暦寺会館~根本中堂
~ケーブル比叡          3時間40分 18,000歩予定

杉本 知瑛子

現在「非常事態宣言」は出されていませんが、毎日のようにコロナ感染者はどんどん増えていきます。医療も企業も学校もシステムそのものが変っていき、産業革命期以上の変革が起こっているようです。ワクチンの開発も進んでいるようですが、お金の無い貧しい国ではそう簡単にお薬を手に入れることはできません。 コロナ収束には3~4年かかるとの話もあります。それまでは「3密」を避ける現在のような生活を続ける必要があり、「ウイズコロナ」とならざるをえません。

それで今回もまた、家ごもりでコロナと戦いながら悪戦苦闘、退屈されている方々のために、     以下の2サイトより私のお薦めの作品をご紹介致したいと思います。

◎〔ハイム蝶百科図鑑〕より・・・・・・・・・・・・・ 特集:日本の国蝶「オオムラサキ」
◎〔白石常介 文芸集with Cherrie & Sweetie〕より・・・ 1、小さな出来事その3
「油性マジック使用法」
2、小さな出来事その7
「パコ君緊急入院」
3、C&Sのひそひそ話集その6
「学校って?教育って?」
4、C&Sの興味津々
「介護とともにーその4」(最終)

今回の珍しい蝶の写真と楽しいコメントは、日本の国蝶である「オオムラサキ」のオンパレードとなっております。国蝶でありながら、一般人には目にすることが殆ど不可能で貴重な蝶の写真。
ハイムの蝶博士お二人の頑張りで、今年は何回も見ることが出来ました。それらの中から私のお気に入りの写真を送って頂きました。(深謝) どうぞ存分にお楽しみください。

台湾在住でありながら、来日後はコロナ騒動で台湾に戻れず、それではと、しばらくは日本在住を決意された白石常介様のサイトからは、小さな出来事「油性マジック使用法」「パコ君緊急入院」の面白作品2編と、CherrieとSweetieのすっとぼけコンビの解説で抱腹絶倒となること請け合いの、学校や教育のお話。そして最後には誰でもが避けては通れない介護の話を、ワンちゃん達の愉快なお喋りと解説で紹介させて頂きます。
「介護とともに」は相当専門的な長文論考となっておりますが、ワンちゃん達の力を借りて読者の興味を最後まで捕まえて離さず、楽しく閲覧できる仕掛けとなっているようです。今回の紹介論考はその4、最終論考文です。

長文作品の全文掲載は不可能ですので、ここでのご閲覧後は各サイトでごゆっくりお楽しみ下さい。

〔ハイム蝶百科図鑑〕のサイトは、ハイムの2人の蝶博士により毎日新しい作品が掲載されていましたが、8月末で終了とのことです。「ハイムのひろば」では、もう珍しい蝶や植物を見ることが出来なくなりました。
残念ですが、また珍しい写真が入手できましたら掲載・報告させて頂きます。

現在(2021年12月)、「ハイム蝶百科図鑑」は大好評に付き、毎日投稿を更新されています。ここでは文章のみのご紹介ですが、蝶博士お二人の作品は「蝶百科図鑑」及び「緑の環境委員会」内「スタッフブログ」での検索で閲覧可能です。(杉本知瑛子)

〔白石常介 文芸集with Cherrie & Sweetie〕のサイトは、白石氏の文芸作品が毎週金曜日に2編ずつ新作掲載されています。(ブログはサイトのメインページ右上の「文芸集」バナーよりお入りください)
なお、URLは「http://cherrie-sweetie.com」です。

・・・・・・・・・・・・・・・新型コロナ絶滅作戦応援団推薦作品・・・・・・・・・

〔ハイム蝶百科図鑑〕より抜粋
*特集〔日本の国蝶:オオムラサキ〕タテハチョウ亜科, タテハチョウ科

(オス)            (ヒメオウギ)      (オス)

(オス)              (オス)          (カタバミ)

(オス)           (キキョウソウ)      (オス)

(オス)           (ネジバナ)        (メス)

(オス)          (トキワツユクサ)      (オス)

(オス)          (ニワゼキショウ)      (オス)
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相棒のHenk氏と甲府の先の韮崎に出かけました。タイミングとしてはピッタリで紫に輝くオス(メスに紫の輝きはありません)の新鮮な個体が飛び回り、クヌギ食堂にはカナブン、スズメバチといった他の常連に混じって何頭ものオオムラサキが集まってひたすら樹液を吸っていました。ただなかなか羽を開いてくれません・・・他の場所に(脚で)移動するとき、他の客(スズメバチが多い)を威嚇するときなどに一瞬パタパタっと開くのでそのタイミングを逃さないように撮るのですがこれがなかなかうまくいきません。国蝶に指定されるだけあって羽を開張したときの美しさには相変わらず息を呑みます。今回、メスはまだ出ていないようで見かけませんでしたが、オスより大型で飛んでいてもバサバサと音が聞こえるくらい迫力があります。(松村)7/4

まるで春先の菜の花畑をモンシロチョウが飛んでいるように、いたるところオオムラサキが乱舞している。こんな光景はこれまで見たことがなかった。歩いていても衝突しそうになる。耳元に羽音を残して飛び去る。民家の壁やら物置小屋やらと、所かまわず止まって時々翅の開閉をやっている。シャッターチャンスはいくらでもあるが、冷静にシャッターボタンが押せないくらい興奮気味だった自分を思い出す。
オオムラサキは樹液に集まるタイプのチョウであることは知っていたが、タテハチョウの習性なのか、よく地面や建物などおよそ色気のないところに止まりたがる。花とか緑の葉っぱに止まればよいものをと思う。湿った地面で吸水するのなら理解もできるが、そうではない。乾いた地面に降りて長い口吻を伸ばしてしきりに舐めている様子。これは水分補給ではなく、地面のミネラルを摂っているようなしぐさに見えるが、果たしてそうか?ということで・・・・・(宮川)7/5

大きなクヌギの木で樹液を吸っているところを撮りたかったのですが、その場所は暗すぎたことと、翅を閉じた状態からほんの一瞬に開閉するその瞬間を狙う必要があるので、どうしても鮮明な開張した所の写真が撮れません。さらに、カナブンや多くのスズメバチも群がっているので、至近距離では下手な動きができず、安心して写真も撮れません。しかし、地面に止まって水分やミネラル補給している時の方が大きく翅を広げるチャンスも多いことで・・・・・(宮川)7/14

(写真・コメント:オオムラサキ:宮川直遠、松村隆太郎・・・「ハイム蝶図鑑」より)
(写真:草花「じつは雑草なんですけれど」:宮川直遠・・・「スタッフブログ」より)

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*〔白石常介 文芸集with Cherrie & Sweetie]より

*小さな出来事 その3「油性マジック使用法」

小さな女の子が母親のお化粧を横目でちらり。母親が留守中にこっそり鏡に向かい油性マジックで自分の顔をお化粧。そこへ母親が帰宅してびっくり。
「あなた、どうするのよ、その顔。しかも油性でしょ?」 「だから落ちなくって目立つんだよね、ドッコイ」 「何がドッコイよ、バカなことして。少しは反省したら!」 「反省は悪いことをしたときだけなんだよ、ドッコイ」 「これが悪いことじゃあないっていうの、ドスコイ」 「お母さん、ドスコイって太ってる人がいうんだよ、ドッコイ」 「逆らってばかりいないで少しは反省しなさい、ドスコイ、じゃない、ドッコイ」 「そういうお母さんも結構楽しんでない、ドッコイ」 「あきれて、まともに対応してたらとんでもないからね、ドスコイ」 「またまたドスコイか。お母さんの頭の中は油性マジックなんだね、ドッコイ」 「えっ、何それ?」 「一度書いたら消えないんだよ、記憶がさ」 「油性マジックの性質をよく知ってるじゃない、ドス...ドッ、ドッコイ」 「じゃあ、外に行って友だちと遊んでくるね」 「まっ、待ちなさいっ、とりあえず夜店で買った赤鼻付き丸メガネをかけて行きなさい」 「あ~っ、おっさんが掛けてるあのこっけいなやつ?」 「そのまんま外に出て運ちゃんが車ごとひっくり返ったら申し訳ないでしょ」 「これが“もの申さぬ爆笑落語”ってか」 「あんた、大した玉ね」 「玉はなくても大した玉とはこれいかに、ってか」 「...」
(完)
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*小さな出来事 その7「パコ君 緊急入院」

昨夜突然パソコンが発作を起こし、一瞬にして寝込んだまま、その後は目を開けませんでした。ちょっとくすぐってみたのですが、仮病ではないようで・・・。  この近くには救急救命センターがないため、今朝総合電器病院に担ぎ込みました。昨夜から電気をまったく食べていないので、体重がかなり軽くなってしまったような気が・・・。
一度家に戻り、連絡があり次第また駆け付けます。退院手続が取れればよいのですが。  しかし、パコ君は常に主人に逆らうことなく忠実に働き続けているため、時々相手の立場に立って考えてやることもしなければ。今日くらいは一日ゆっくり入院させてあげるのもよいのかな・・・。
パコ君もわれわれ同様、適切な休息は必要なのです。自ら意思表示ができないため、体で抵抗したのでしょうか。
人も同様、相手が何気なく発する信号を見逃してはいけません。

(完)
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*CherrieとSweetieのひそひそ話集 その6「学校って?教育って?」

「Sweetie、学校って何するところだ?」 「えっ、知らないの、Cherrie。学校はね・・・」 「言っとくけど、当たり前のことを答えないでくれよ。単純に勉強するところとか」
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「そうだな・・・ “カラスは黒い、どうして?”」 「どうしてっていわれても、黒いものは黒いし・・・」 「暗闇の中でカラスが行動しようとするとだ、例えば白かったら目立って即見つかっちまうだろ、だから黒ければ闇夜にまぎれてどこにいるか分からねえように保護色の黒になったんだ」 「えっ、それってほんと?」 「ほんとかどうか俺様も分かんねえ。けど、何でもいいんだ、考えて想像をたくましくすれば。だってよお、もし未曽有の大災害が起こってみろ、“今まで習ったことがないので、どう対応したらいいのかわっかりませ~ん” なんて情けねえことしか言えねえんじゃなくって、いつも自分の頭で考えてたらとっさに何か思いつくもんだぜ。そういう時の対応はがり勉より悪ガキの方が上だな」 「まさに。あと、学校のいいところは集団で生活することかな」 「おう、その通り。今回のコロナ禍じゃあ、“3密は避けろ”ってえことで学校に行けねえときもあったけどさあ、とってもじゃねえけどひとりじゃあまともにやってけねえぜ。勉強もみんなでしたり、運動も、ご飯も、遊びも一緒に・・・うん? でもさあ、最近は昔ほどみんなで何かしたりしなくなってねえか。以前は昼休みや放課後はみんなで校庭で遊んだりしてたようだけど・・・」 「学校が終わったら塾に行ったり、家に帰ってひとりでゲームに熱中したり・・・時代が変わったからね」 「時代が変わるのはしょうがねえけどさあ、もともと命あるもんはひとりで生きられるわけねえんだぜ、俺たちも含めて。必ず誰かのお世話になってるんだ、それが直接見えてねえだけで。そうだろ、Sweetie」 「それはそうさ。ところで、Cherrieなら学校でまず何を教えてもらいたいと思う?」 「おう、俺様なら、まずけんかの勝ち方を知りてえな、っていうより、最近はけんかの仕方さえわかんなくなっちまってるようだからな」 「そりゃそうだよ、けがでもしたら大変だから」 「その考えは甘いんだよ、Sweetie。これだけやったらどのくれえけがするか、って、けんかしたことがあればわかるぜ。そういう経験がねえからゲームやテレビの漫画なんかで平気で人を刺したりしても痛みが全然分かんねえんだ、っていうより、そのこと自体がゲーム感覚で悪いことだとは思わねえんだからな」 「う~ん、考えさせられるね。ところで、さっきのけんかだけどね、“負けるが勝ち”っていうこともあるんだよ」 「何それ?」 「うん、それはね、 “その場ではまず相手に勝ちを譲ってやった方が、最終的にはよい結果になる” っていうこと」 「な~るほど、そっか。まず手を出すより足を出して、“まあ、蹴るが勝ち”ってことか、うん、うん」 「・・・」
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「教育ってさあ、教える側と教えられる側の双方がいるけど、それを教える側があくせくしねえで、人間性のある、ゆとりのある対応をしたら、それを受ける側も表面的なことだけじゃあなくって五感を十分に総動員できるのにな」 「本来の人間的な当たり前の対応としてね」 「そうさ。それに、“自分は勉強ができて優秀だから、あいつとはレベルが違う” なんて間違っても考えねえで、“自分は勉強が好きだからこれを頑張ってるし、彼は運動神経バツグンだからスポーツで大成してほしいし、彼女は音楽の才能が並外れてるから有名な音楽家になったらいいのに”って相手を褒められるようになってほしいぜ」 「そうだよ。相手をけなすんじゃあなくって褒めてやれば、相手も自分のことを褒めてくれるんだ。それにはまず大自然の中に身を置いてみると、“自分は何てちっぽけな存在なんだ”って分かるからね。以前は当たり前だった里の秋の原風景、それを思い描きながら頭を使って考えたら、自然によい発想が生まれてくるのに」 「その通り。おまえもたまにはいいこと言うぜ。今度のコロナ禍もそうだけどさあ、これからは広い意味での大自然と共存する方法を考えていければ、まず相手を敬うことが当たり前になってくるんだけどな」 「うん。前の言葉は横に置いといて、まさにそうだね」
若葉の緑 森の大地をそっと包み
雨に煙る 緑のしずく
降り注いでは さらに育み
萌え立つ青葉 映える新緑

耳にささやく 新芽の息吹き
若い色彩 心を揺さぶり
まばゆいばかり 若い命
まばゆいばかり 恋の芽生え

体ごと緑に染まり 快い新芽の香り
やさしいそよ風 波打つ若葉
新緑の ついたての向こう
新しき時代 夜明けは目の前

学校って、教育って、各人の持つ本来の能力を掘り起こし大きな幹に育て無形の財産として形成するための、人生の最も重要な機会なのではないか。  国の将来を担う若者たち自身の家庭の生活水準により教育享受レベルが左右されてはならない。潜在的能力を発揮する芽をつんではならない。  政策の最重要課題のひとつとして、若者たちへの十分な支援を期待する次第である。
追伸
今後も継続すべき言葉 ・3密 ・ソーシャル・ディスタンス そしてもうひとつ  ・三権分立ディスタンス

全編は「白石常介 文芸集with Chrrie & Sweetie」サイトにてどうぞお楽しみください。
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*CherrieとSweetieの興味津々 「介護とともに-その4」

(15)介護関連発生問題等
①介護事業所入居時
入居契約の際は、介護事業者がどのようなサービスを提供するのか、入居後は
どのような生活をするのか、どのような問題が起こるリスクがあるのかなど、入念な説明が必要である。
なお、例えば有料老人ホームのほとんどは入居時に入居一時金や終身利用権確
保のための支払いなどが必要になるが、入居後の解約時に返還金の支払いに関するトラブルがかなり多いようである。

「Sweetie、お金のことは大事だから、しっかりとわかっとかなきゃあならねえぜ。どんなときでもお金に関してはいつも問題になるからな」
「Cherrie、君はほんとにお金は大事だってことがわかってるの? だって、何か欲しい時はいつも僕にねだるから」
「それは誤解だ、Sweetie。だってさあ、俺たちはお金よりも信頼関係の方が超大切だぜ、そうだろ?」
「だから?」
「だから、いつも先にお伺いを立てるんだ、“あれは超うまそうだなぁ、なあ、Sweetie” って!
俺にとってお金を出して買うことは超簡単だぜ。だけど、それじゃあ信頼関係が崩れっちまうからな」
「説明になってないんですけど」
「詳しく説明すると理解に苦しむだろうからこの辺でもうやめとく。まったく世話が焼けるSweetieだ。
え~っ、それ以上にさあ、もっと大切なのは介護のサービスには限界もあるってこと、これ
を事前に話しとかねえといけねえな」
「何だかごまかされちゃったようだけど、まあいいや。
介護事業所に入れば何でも面倒を見てもらえるって考える人が多いけど、Cherrieの言う通
り限界はあるから、その辺はしっかりと理解しておいてもらわないとね。それに、どれもこれも重要なものばかりだけど、それらはまず文章にしてしっかり契約書中に表示しておくことと、それをただ渡すだけじゃあなくって、家族も含めた利用者の皆さんに十分説明し理解してもらうことが大切なんだよね。後で誤解されないようにさ」

②ヒヤリ・ハット ヒヤリ・ハットとは、危険な目に遭いそうになって“冷やり”としたり“ハッ”としたりすることである。  これに関しては労働災害の発生確率を分析して発表した有名な“ハインリッヒの法則”、つまり、“1:29:300の法則”と呼ばれるものがある。これは、1件の重大事故が起こるときは29件の軽微な事故があり、その29件の軽微な事故が起こるときは300件のヒヤリ・ハットの場面がある、というものである。  介護職員の起こすミスには、判断ミス(その場の対応を誤る)、予測ミス(時間の予測を誤る)、操作ミス(車椅子などの操作を誤る)などがあるが、過去にあったヒヤリ・ハットの関係者全員での共有化が必要である。  また、万一法律上の損害賠償責任を負う場合、その賠償金を補償する保険が介  護事業者損害保険であり、必ず入っておくべきである。

「Sweetie、人間である以上、ミスはつきものだろ? だったら、まずヒヤリ・ハットの共有化でトラブルの可能性のあるケースを覚えてもらうってことは当然必要だよな。  でもさあ、それだけじゃあ足りねえぜ。もし起こったらどう対処するか、そっちも重要なんじゃあねえの?」 「そうだよ、Cherrie。それにトラブルの原因は事業者側にある場合も利用者側にある場合もあるからね。でも、どんな場合であっても、まずは即対応することだよ。  重大事故なんかのときはもちろん救命のための緊急対応が最優先で、その次に家族などへの連絡、市町村への連絡、ケアマネジャ-への連絡など、いろいろ対応しなければね」 「事実の通りに連絡するのか?」 「もちろんさ。逆に自分の考えなんかを入れた主観的な対応をしてしまうと、事実が間違って伝わっちゃうかもしれないから。  それに利用者の家族に対しては誠意ある対応がまず必要になるよね。下手な言い訳なん かしないで」 「でもさあ、誠意ある対応をしても家族が納得しなかったら?」 「その場合は交渉の専門家である弁護士に相談した方がいいね」

③物損事故  もし誤って利用者の物品を破損してしまったりしたら、まず利用者に対して誠意ある謝罪をし、家族や事業所にも報告することが大切である。  後から物品破損などが分かったときには、事実隠匿が疑われたり事業所自体が信用を落としかねなくなってしまう。

「あのさあSweetie、例えば、例えばだぜ、ほんと~に例えばだぜ。もしも俺様が認知症の人の部屋に行ったとしてだ、“机の上のおまんじゅうおいしいよ、お食べ、Cherrie君” って言われたら、当然頂いちゃうぜ。  でもさあ、その人が物忘れがひどくて、後で “あっ、机の上のおまんじゅうがない。誰か食べた!” な~んて言われたら困っちまうぜ。だってさあ、もう既に俺様の腹の中だもん」 「そのときは生つばをゴックンって飲んで我慢することだね。だって、その人が認知症であることがわかっていたのなら、事前の情報に基づいて対応を考慮しないとね・・・でも、“もう既に” って? 偶然その部屋をのぞいたらおいしいものが目に入ったんで “コンコンッ、あっ、初めまして。お元気ですか? え~っ、お若いんですねえ。あっ、机の上においしそ~なおまんじゅうがありますけど、甘い物も普通に食べられるんですか。すごいですねぇ。でもあまり食べ過ぎは体によくないんですよ。特に甘~いものはあまり食べてはいけないんですよ~っ。それでは体をお大事になさってください。くれぐれも甘いものはあまり食べないで誰かにあげてくださいね” な~んて言わなかっただろうねえ、実際に、Cherrie?」 「えっ、えっ、みっ、見てたの? 一言一句、み~んなピンポ~ンだ。すっげえぜ、まったく」 「長年一緒だからね。そして食べた後は “これって内緒にしておいてくださいね” だろ?」 「(赤面)・・・」(もっとも、黒い毛で顔が覆われているため分からないが) 「でも隠すのはいけないんだよ、後で問題になったときほど対応が大変になるからね」 「おっしゃる通りで、はい・・・以後、気を付けますです」
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介護事業所もそこで働く介護職員も、今後加熱する過当競争に対し努力ていかなけ
ればならないが、利用者が安心して高品質のサービスの提供を受けられるよう、地域
密着型の介護プロフェッショナルとしての自覚を持ちそのスキルを十分に発揮して
いただき、高齢者が安心して暮らせる社会を我々一般人も含めみんなで構築していけ
ればと切に願う次第である。

今は寿命も延び、以前より体が思うようにならないこともあるであろう。
それは今までいろいろな形で社会に貢献してきた反動である。
でも、これで一段落ではない。
まだまだ精神的には若者に負けない気力は十分にある。
それをみんなが認め合い、まだ隠れている才能を発掘してさらに伸ばしてやる、そんな世の中になればいいのに・・・。

皆それぞれ、人生、最初で最後の経験である。
何度も人生があるわけではない。
失敗しても当たり前だ。
失敗からいろいろなことを学んでいけばいい。
いくつになっても人生は人生そのもの・・・。

自分がここまで大きくなったのはほかでもない、両親のおかげである。
いつまでも感謝の気持ちを有し尊厳をもって接するべきである。
それに、自分も将来は同様の立場になるのだ。

故郷はいいものである。想い出がぎっしり詰まっている。
瞳を閉じるとあのときの光景が鮮明に浮かんでくる。
一緒に遊んだ悪友たち、今はどうしているかな。
親戚のおじさんやおばさんも元気かな。
自分をここまで育ててくれた両親も元気に頑張っているかな。
そうだ、この週末ぶらっと故郷に帰ってみようか。
凝り固まった両親の肩の荷を少しもみほぐしてやろう・・・

全編は「白石常介 文芸集with Cherrie & Sweetie」サイトにてどうぞお楽しみください。
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〔白石常介(81、商卒)台湾三田会顧問〕

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